urah No.001 "THE TROUSERS" color : khaki／sumi material : nylon 100% (parts : polyester 100%) size : 2／3 weight : 2=275g／3=297g made in JAPAN／kojima okayama ___________________________ 【製作エピソード】 urahはこのパンツの構想から始まったブランドです。 自分は山歩きを楽しむ際、着用する衣類も楽しみの中の大きなウェイトを締めています。 山用の衣類で有ろうが無かろうが様々なものを山で試してきました。 そんな中、パンツだけはどうしても自分の本当に穿きたいと思える物には出会える事ができませんでした。 無いなら、それを作ろう。 答えは単純明快で言葉にするのは簡単ですが、そこからの道のりは遠く長った。 構想、仕様の考案、生地選びからサンプル製作、出来上がったサンプルの確認・テストをしては仕様変更の繰り返し。 気付けば本当に長い月日が流れていました。 通常のアパレルブランドであれば、こんなに一つの製品に時間と労力をかけることは出来ません。 ビジネスとして考えると、どうしても割に合わず、費用対効果としては最悪だからです。 自分は効率や確率では無く、ただ純粋に穿きたいパンツを作る。 売りやすい物よりも、自分が欲しい物という理念に基付き製作にあたりました。 長くアパレル業界にいるからこそ忘れかけていた、ただ単純に一つの製品に対し、誠実に向き合うという当たり前のことをやっただけにすぎないかもしれません。 ブランドの顔となるこのパンツを差し置いて他の物の販売をするということは絶対にしないと決めていた為、時間はかかってしまいましたが、自信を持ってご紹介出来る製品が完成しましたので、それに合わせ、"urah"を発表致しました。 【デザイン、生地、縫製について】 往年の名作M-52 french army trousersの後期型をベースに、各所のディテールを再構築。 緩やかなテーパードの入るワイドシルエットに仕上げました。 生地には速乾性に優れた薄手のナイロンタッサー地を使用。 表面にピーチ加工(微起毛)を入れることにより、マットな質感を演出すると共に撥水性を持たせています。 縫製はデニムを始め、カジュアル衣類の縫製で評価の高い岡山県は児島のパンツ専門工場に依頼。 チェーンステッチを用いた折り伏せ縫いや巻き縫い、各部の運針等、細部の縫製仕様にこだわり、完全にオーセンティックなミリタリートラウザーとしての製法で生産しています。 仕上げに洗いをかけ天日乾燥することにより、ナイロン100%ではありながら、程よいパッカリングが入るよう調整しました。 ⁡ 【ディテールについて】 ･ウエスト調整方法 ベルトループの他、内側には紐を通し、サイドにはアジャスターが付いているので、ベルトを使用せずとも、ウエストサイズの調整が可能となっています。 尚、サイドのアジャスターは約1incづつの調整が可能で、最大4inc程調整が可能です。 ･ボタンフライ フロントはボタンフライ仕様。 ヴィンテージミリタリートラウザーとしてのスタイルを遵守しつつ、様々なアクティビティを嗜む上での利点も考慮しています。 ハイキング等、自然の中でのアクティビティでは道具が破損した際の自己での修理がリスクとして常に伴います。 ボタンであれば万が一外れてしまっても、針と糸さえ有れば容易に自己での修理が可能となります。 また、ジップや前開きの無いパンツに比べ、密閉されないので、抜けが良く、蒸れの軽減に繋がる為、ベンチレーションとしての役割も兼ね備えています。 ･ポケット袋布 ポリエステル100%のメッシュ生地を使用。 速乾性の向上の他、ベンチレーションとして余分な熱の放出を意図しています。 また、後ろポケットは両玉縁で仕立て、フラップを設けています。 ･ガゼットクロッチ 股下にはガゼットクロッチを配置し、可動域を拡大。 クライミングパンツ等によく見られるガゼットクロッチのデザインでは無く、60年代頃のフレンチミリタリーによく用いられていたデザインを採用しています。 ガゼットクロッチは本家M-52にも個体により採用されており、その年代のフレンチミリタリーには、その他のパンツでもよく見られる仕様です。 ･脇部前高仕様 前身と後身の合わせの部分が前身の方が上になる様に折伏せて縫う仕様。 オーセンティックなスラッシュポケットのトラウザーと言えば、やはり前高仕様です。 この手のスラッシュポケットを配したパンツを製作する際、コストを抑える為、ポケット位置を脇線からずらし、後身が上になるよう後高の仕様とすることも多く見られます。 それは前高よりも後高の方が縫製の順序が効率的で手間が省け、工賃が抑えられる為です。 特に前高であろうと後高であろうと機能には何の影響もありませんし、言わなければ誰も気付かないし、気にもしない部分かもしれません。 パンツを作る上で後高が悪いものとは思いませんが、オーセンティックなスラッシュポケットのトラウザーとして考えると、この前高仕様は譲れなかった部分の一つです。 実は工場さんに一番嫌がられた部分でもあります。 ･シルエットの可変について 裾裏側部にホールを空けてあるので、ユーザーの任意でそのホールにバンジーコードを通し、トラックパンツの様に絞ることも可能です。 また、ウエストのサイドにあるアジャスターは完全に取り外すことが可能なので、ボタンさえ裾の任意の場所に移設して頂ければ、M-47の様な裾のアジャスターを作成することも可能です。 この部分に関しては、ユーザーに対する一手間を残す形となります。 本来、製品としては完成した物を提案しなければいけないのかもしれませんが、既製の物に自分で手を加え、自分にとってより良いものにするという、私達の大好きなmyogという文化に少しでも触れて欲しいという願いが込められています。 それはユーザー個々により、使用するシーンも違えば、穿き方の好みも違うと考えたからです。 全て用意された物を制服の様に着るのでは無く、自分で仕上げ、自分の好み、自分のスタイルで着こなして下さい。 ⁡ 製品をより良くする為、予告なく仕様を変更する場合がございます。 こちらは商品説明用のページとして作成いたしました。 形式上¥99,999としておりますが、実際の価格とは異なります。 また、当面はWEB販売の予定はございませんので、予めご承知おき下さい。 現在、当ブランドは通信販売及び卸販売を行なっておりません。 各地で不定期に開催するPOP UP(販売会)のみの販売となっております。